プロジェクト見積りをAIで初期算出~スピードと精度を両立する、新しい見積りワークフロー~
「まずはざっくり見積りを出して」と言われて困ったこと
、ありませんか?
営業や制作の現場でよくあるのが、クライアントからの一言。
「ざっくりでいいので、どれくらいの金額感になりますか?」
この“ざっくり見積り”が、意外と手間がかかるのです。
過去の案件を探して構成を確認し、規模を見比べて、
「たぶんこのくらい…?」と人の感覚で出すこともしばしば。
結果、
- 概算を出すのに半日かかる
- チーム内の見積り基準がバラつく
- 案件の初期判断が遅れる
こうした課題を解決するために、いま注目されているのが
AIによる“初期見積りの自動算出” です。
AIが得意とする「見積りのたたき台づくり」
AIを使うと、プロジェクト概要を数行入力するだけで、
おおよその作業項目と費用感を自動で算出してくれます。
たとえばChatGPTにこう入力します
新規コーポレートサイト制作(10ページ、問い合わせフォームあり、CMS使用)
デザイン・コーディング・テスト・納品までの見積り内訳を出してください。
するとAIは数秒で、次のような見積り草案を提示します。
| 作業項目 | 概算工数 | 概算費用(円) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 要件整理・構成案作成 | 8時間 | 40,000 | 初期ヒアリング含む |
| デザイン制作 | 20時間 | 100,000 | トップ+下層9P |
| コーディング | 24時間 | 120,000 | レスポンシブ対応 |
| CMS構築 | 12時間 | 60,000 | WordPress想定 |
| テスト・納品 | 8時間 | 40,000 | 動作確認一式 |
| 合計 | 72時間 | 360,000円前後 | 概算見積り |
このように、AIは「作業項目の抜け漏れがない構造化された初期案」を一瞬で出してくれます。
人がゼロから作るよりも圧倒的に早く、基準をブレずに出せるのが大きな利点です。

AI見積りのメリット
1.スピード感のある初期提案が可能
商談初期に“スピード回答”できることは信頼につながります。
AIでたたき台を出せば、クライアントを待たせることなく見積り感を提示できます。
2.作業抜け漏れの防止
AIは過去のプロジェクトパターンを踏まえてリストアップするため、
人が忘れがちな項目(修正対応・管理費など)も自動で補完します。
3.チーム内の見積り基準を平準化
メンバーによって“ざっくり感”が違う問題を解消できます。
AIを共通の起点にすることで、見積りの根拠が明確になります。
4.学習による精度向上
実際の案件データをAIにフィードバックすれば、
「この規模ならこの価格帯」といった学習が進み、精度が上がっていきます。
注意点:AI見積りは“答え”ではなく“素材”
AIが出す見積りはあくまで「参考」です。
実際の契約や請求に使うためには、人間による確認が不可欠です。
●前提条件を誤ると大きくズレる
仕様・ページ数・工数などの入力が曖昧だと、結果も曖昧になります。
●AIは市場価格を自動参照できない
現在の人件費や単価相場はツール外部の情報。必ず手動で確認が必要です。
●責任の所在を明確にする必要がある
提案段階では「AIによる初期見積り」と明示し、正式見積りとは区別しましょう。
AIを“見積り補助ツール”として活用することで、
作業スピードを上げつつ、リスクをコントロールできます。
実務での活用ステップ
1.過去案件の情報を整理
→ページ数、仕様、費用などをAIの学習素材としてまとめる。
2.ChatGPTにプロジェクト概要を入力
→「規模」「目的」「納期」「機能要件」を明記。
3.AIが出した初期見積りをレビュー
→現実的な単価・リソースに合わせて調整。
4.チームで承認・共有
→たたき台として提案書に転用可能。
この流れを仕組み化すると、見積り対応がチームの誰でも行えるようになります。
まとめ:AIで“考える時間”を残す
見積りは「正確さ」だけでなく「スピード」も競争力の一部です。
AIを取り入れることで、見積り作業に費やしていた時間を短縮し、
よりクリエイティブな提案や戦略立案に集中できる環境をつくれます。
AIは人の判断を奪うものではなく、
「見積りを整える時間を減らし、考える時間を増やすツール」です。
沖縄のWeb制作会社「株式会社チバリヨー」では、
AIを活用した見積り自動化・提案資料作成・業務設計支援を行っています。
「見積りをスピーディに出したい」「工数を正確に見える化したい」方は、
ぜひお気軽にご相談ください。
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