Web制作の契約書ドラフトをAIで作る~リスクを防ぎ、スピードを上げる新しい契約ワークフロー~
「契約書、あとで作ろう」と後回しにしていませんか?
Web制作の現場でよくあるのが、こんなやり取り。
「とりあえず見積りとスケジュールを出して、契約書は後で…」
その結果、
- 着手が先行して契約条件が曖昧なまま進行
- 納品後にトラブル発生(修正範囲・支払時期など)
- 法務確認で時間がかかり、プロジェクトが止まる
「わかってはいるけど、契約書を作るのが大変…」という声は少なくありません。
そんな課題を解消する手段として、いま注目を集めているのが
AIによる契約書ドラフト作成 です。
AIで契約書を作るとは?
ChatGPTなどの生成AIを使えば、契約書のたたき台をわずか数分で作ることができます。
法務知識がなくても、「どんな取引なのか」をAIに伝えるだけで、
必要な条項を自動で構成してくれるのです。
たとえば次のように入力します
Web制作の業務委託契約書を作りたい。
制作範囲:デザイン・コーディング・CMS構築。
納期:2025年3月末。支払いは納品後30日以内。
一般的な契約書形式でドラフトを作成して。
すると、AIは数秒で以下のような構成を提案します。
- 契約の目的
- 業務範囲
- 成果物の納品と検収
- 支払い条件
- 著作権・知的財産権
- 秘密保持
- 契約解除
- 損害賠償
- 反社会的勢力の排除
- 準拠法・管轄裁判所
これだけで、契約書の骨格が完成。
「ゼロから書く」苦労を大幅に省けます。

AIドラフトのメリット
1.スピードが圧倒的
契約書の初稿がわずか数分で完成。
特にクライアントとのやり取りが多い制作現場では、
スピード感が信頼につながります。
2.抜け漏れ防止
AIは過去の契約書や標準テンプレートの構造を学習しているため、
重要な条項(著作権・支払い条件など)の抜け漏れを防ぎやすくなります。
3.条項の“提案”が得られる
「修正回数をどう定義すべきか」「中間納品時の支払いは?」など、
曖昧な部分をAIに相談しながら文案を調整できます。
4.複数パターンを瞬時に比較できる
「請負契約」と「準委任契約」でどちらが適切か?
そんな判断にも、AIが条文サンプルを並べて提案してくれます。
もちろん、AI任せにはできない
AIの生成結果をそのまま使うのは危険です。
契約書は法的拘束力を持つ文書のため、
最終的な確認は必ず人間(専門家) が行う必要があります。
特に注意すべきポイントは以下の通りです。
- 金額・支払い条件:AIは具体的な金額根拠を持ちません。
- 知的財産権:納品後の著作権帰属を誤ると大きなトラブルに。
- 準拠法・管轄裁判所:取引地域に応じた修正が必要です。
つまりAIは「法務の代替」ではなく、「法務の下準備ツール」。
たたき台をAIに作らせ、人が最終チェックを行うのが理想的な使い方です1.。
実務での活用ステップ
1.案件情報をまとめる
業務範囲・納期・支払い条件・制作範囲などを明確にする。
2.ChatGPTや生成AIに指示を出す
「Web制作の業務委託契約書をドラフトして」と入力。
3.生成された文案を確認・修正
特に著作権・責任範囲・修正回数・納期延長条件を重点チェック。
4.法務担当または顧問弁護士に最終確認を依頼
AI生成文をもとに、専門家が法的妥当性を確認。
5.テンプレート化して再利用
一度整えたAIドラフトをベースに、今後の契約書を効率化。
まとめ:AIは“契約の相棒”
契約書作成は、誰もが「時間がかかる」「難しい」と感じる業務。
しかしAIを使えば、文章構成や初稿づくりにかかる時間を大幅に短縮できます。
AIは完璧ではありません。
でも、“ゼロから考える手間”を減らし、“確認に集中できる余裕”を与えてくれる。
それがAIの本当の価値です。
沖縄のWeb制作会社「株式会社チバリヨー」では、
AIを活用した契約書ドラフト支援・テンプレート整備・業務効率化コンサルティング を行っています。
「契約書をもっとスムーズに作りたい」「リスクを減らしつつスピードを上げたい」方は、
ぜひお気軽にご相談ください。
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