ChatGPTでUXリサーチ質問票を自動生成してみたら効率が劇的に変わった話

ChatGPTでUXリサーチ質問票を自動生成してみたら効率が劇的に変わった話

UXリサーチの最初の壁、「質問票作り」の悩み

UXリサーチを始めようとすると、最初に立ちはだかる壁があります。
それが 「質問票をどう設計するか」

「何を聞けば良いのか分からない」
「聞きたいことはあるけど、順序や表現に迷う」
「自分のバイアスが入ってしまう気がする」

こんな悩みを抱える方は少なくありません。特に小さなチームや初めてリサーチを担当する人にとっては、質問票づくりだけで半日潰れてしまう…なんてこともあるでしょう。

そんなときに役立つのが ChatGPTを使った質問票の自動生成 です。AIに投げかけるだけで、調査の目的に沿った質問のたたき台がすぐに出てきます。

ChatGPTで質問票を作るとどうなる?

たとえば「新しいECサイトの使いやすさを知りたい」というゴールをChatGPTに伝えると、AIは瞬時に以下のような質問を提案してくれます。

  • サイトで操作しやすかった点はどこでしたか?
  • 不便に感じた点やストレスになった操作はありましたか?
  • 他のECサイトと比べてどう感じましたか?
  • 改善してほしい機能はありますか?
  • 今後もこのサイトを利用したいと思いますか?

まさに「リサーチの骨子」となる質問が数秒で出力されます。
このスピード感は、これまで調査設計に何時間もかけてきた人にとって衝撃的ではないでしょうか。

ChatGPTで質問票を作るメリット

実際に使ってみると、メリットは想像以上に大きいです。

1. 圧倒的な時短効果

これまで1〜2時間かかっていた設計作業が、わずか数分で下書きまで完成。忙しい現場では、この差が大きな意味を持ちます。

2. 発想の幅が広がる

「自分では思いつかなかった角度の質問」が出てくることがあります。AIは膨大なテキストデータを学習しているので、思考の枠を広げてくれるのです。

3. チーム内での標準化

質問票のベースをAIで統一することで、属人性を排除できます。新人が担当しても最低限の質を担保でき、リサーチ結果の比較もしやすくなります。

4. コスト削減につながる

専門リサーチャーに依頼する前の準備段階をAIに任せれば、外注コストを抑えつつ、チーム内で素早く試せます。

もちろんデメリットもある

一方で、AIに頼りすぎると危険な面も見えてきます。

1. バイアスはゼロにならない

ChatGPTが生成する質問が「中立的で完璧」とは限りません。特定の方向に誘導してしまう聞き方が混ざっていることもあるので、最終チェックは必須です。

2. 調査目的にフィットしないことがある

目的が曖昧なまま指示すると、表面的な質問しか出てこないこともあります。つまり「入力が雑なら、出力も雑になる」のがAIです。

3.ユーザー理解は人間にしかできない

AIは「ユーザーの体験を実際に感じること」ができません。ユーザー心理を深く捉えるには、やはり人間の解釈が欠かせません。

ChatGPTは「リサーチの相棒」

ここまでの話をまとめると、ChatGPTは「質問票設計をすべて代替する魔法のツール」ではありません。
むしろ 「ゼロから考える大変さを減らし、リサーチャーが本質的な作業に集中できるようにする相棒」 と捉えるのが正解です。

質問票のたたき台をAIに任せることで、私たちは「ユーザーにとって本当に必要な問いは何か?」という核心部分に時間を割けるようになります。

まとめ:AIでリサーチ準備をもっとラクに

UXリサーチの第一歩である質問票設計は、時間も頭も使う大仕事です。
ですが、ChatGPTを取り入れるだけで「下書きづくりの労力」が一気に減り、リサーチャーはユーザー理解や結果分析といった本質的な業務に集中できます。沖縄の制作会社である私たち「株式会社チバリヨー」では、AIと人の知恵を組み合わせたリサーチ設計のサポートを行っています。もし「リサーチを始めたいけど、どこから手をつければいいか分からない」というお悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。