【Webディレクター必見】生成AIで要件定義を高速化するプロンプト集|明日から使える実践テクニック
2025.09.26
Webサイト制作の最も重要かつ、時間と手間がかかる工程の一つが「要件定義」です。クライアントの曖昧な要望を整理し、プロジェクトのゴールを明確に言語化するこの作業は、プロジェクトの成否を左右します。
しかし、ヒアリング内容の整理、ドキュメント作成、抜け漏れの確認など、そのタスクは多岐にわたります。「もっと効率的に、かつ精度高く要件定義を進められないか…」そう考える方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、生成AIを活用して要件定義プロセスを劇的に高速化するための、具体的なプロンプト集を解説します。単なる時短術ではなく、AIを「優秀なアシスタント」として活用し、人間はより本質的な課題解決に集中するための実践的なテクニックです。
※注意点:
本記事で紹介するプロンプトは、あくまで要件定義の「たたき台」や「草案」を作成するためのものです。AIの生成結果を鵜呑みにせず、必ず人間の知見で精査・修正し、クライアントとの対話を通じて最終的な合意形成を行ってください。
なぜ要件定義に生成AIが有効なのか?
AIを活用するメリットを3つご紹介します。
圧倒的な時間短縮
議事録の要約、ドキュメントの骨子作成など、これまで数時間かかっていた作業を数分で完了できます。
抜け漏れの防止
標準的なフレームワークに沿って情報を整理させることで、ヒアリングすべき項目や定義すべき要件の抜け漏れを防ぎます。
思考の壁打ち相手
ユーザーペルソナの深掘りやサイトマップの構造案など、一人では行き詰まりがちな作業も、AIに壁打ち相手になってもらうことで新たな視点を得られます。
【フェーズ別】コピペで使える!要件定義プロンプト集
それでは、要件定義の各フェーズで使えるプロンプトを見ていきましょう。[ ] の部分を実際の情報に書き換えるだけで、すぐに活用できます。
フェーズ1:ヒアリング準備
クライアントとの打ち合わせ前に、質の高い質問を用意するためのプロンプトです。
競合・参考サイトの事前分析
あなたは優秀なWebコンサルタントです。以下のWebサイトを分析し、その特徴、強み、弱み、メインターゲット、主要なコンテンツを簡潔にまとめてください。
分析対象サイト:
[クライアントの現行サイトURLや、競合・参考サイトのURLを記載]
【ポイント】
ゼロから競合を調べる時間を短縮し、クライアントのビジネス理解度を高めた状態でヒアリングに臨めます。
ヒアリング項目の自動生成
あなたは経験豊富なWebディレクターです。これから「[クライアント名]」という企業のWebサイトリニューアル案件の初回ヒアリングを行います。
クライアント情報:
事業内容: [例:沖縄県産の健康食品を販売するD2C事業]
現状の課題: [例:サイトのデザインが古く、スマホからの購入率が低い]
上記の情報を元に、要件定義に必要なヒアリング項目を網羅的にリストアップしてください。特に「ビジネス上の目的」「ターゲットユーザー」「必要な機能」について深掘りできるような質問を含めてください。
【ポイント】
自分の知識だけでは漏れてしまいがちな確認項目をAIに洗い出させることで、ヒアリングの質を高めます。
フェーズ2:ヒアリング内容の整理・構造化
議事録やメモを、構造化された情報に変換するプロンプトです。
議事録の要約とタスクの洗い出し
以下の議事録を要約し、「決定事項」「確認事項」「宿題・TODO(担当者含む)」の3点に整理してください。
議事録テキスト:
[議事録のテキストをここに貼り付け]
【ポイント】
長文の議事録から重要なポイントを瞬時に抽出できます。関係者への共有もスムーズになります。
5W1Hでの要件抽出
以下のヒアリング内容を元に、Webサイトリニューアルの要件を5W1H(Why, What, Who, When, Where, How)のフレームワークで整理してください。
ヒアリング内容:
[ヒアリングのメモや議事録をここに貼り付け]
【ポイント】
散らばった情報を体系的に整理し、プロジェクトの全体像を明確に把握できます。
フェーズ3:要件の深掘りと具体化
整理した情報から、具体的なサイトの仕様やコンテンツを定義していくプロンプトです。
あなたは優秀なプロジェクトマネージャーです。以下の情報を元に、Webサイト制作の要件定義書の骨子を作成してください。
ユーザーペルソナの草案作成
以下のターゲットユーザー情報を元に、具体的なユーザーペルソナを3パターン作成してください。ペルソナには「名前」「年齢」「職業」「ライフスタイル」「Webサイトを利用する動機」「抱えている悩みや課題」を含めてください。
ターゲットユーザー情報:
[例:30代後半?40代の働く女性。健康や美容への関心が高いが、忙しくて時間が無い。]
【ポイント】
具体的なユーザー像をチームで共有することで、デザインやコンテンツの方向性がブレにくくなります。
サイトマップ(情報構造)の提案
以下のプロジェクト概要と主要コンテンツを元に、最適なサイトマップ(情報構造)を提案してください。階層構造がわかるように、インデントを使って示してください。
プロジェクト概要:
目的: [例:企業の採用力強化]
ターゲット: [例:新卒のエンジニア職志望者]
主要コンテンツ:
[例:企業理念、事業紹介、社員インタビュー、募集要項、福利厚生、オフィス紹介、ブログ、エントリーフォーム]
【ポイント】
サイト全体の骨格を素早く作るのに役立ちます。これをたたき台に、クライアントやチームと議論を深められます。
フェーズ4:ドキュメント作成
最終的なアウトプットである「要件定義書」の作成を効率化します。
要件定義書の骨子作成
あなたは優秀なプロジェクトマネージャーです。以下の情報を元に、Webサイト制作の要件定義書の骨子を作成してください。
出力形式はマークダウン形式でお願いします。
# 1. プロジェクトの背景と目的
背景: [例:創業20周年を機に、ブランドイメージを刷新したい]
目的: [例:新規顧客からの問い合わせ数を現状の1.5倍にする]
# 2. ターゲットユーザー
[ペルソナ作成プロンプトで出力した内容などを記載]
# 3. サイトマップ
[サイトマップ作成プロンプトで出力した内容などを記載]
# 4. 機能要件
[例:お知らせ更新機能(CMS)、問い合わせフォーム、資料ダウンロード機能、多言語対応(日・英)]
# 5. 非機能要件
対応ブラウザ: [例:最新版のChrome, Safari, Edge]
セキュリティ: [例:常時SSL化に対応]
パフォーマンス: [例:Google PageSpeed Insightsでモバイル・PC共に80点以上を目指す]
【ポイント】
最も時間のかかるドキュメント作成の初稿をAIに任せることで、ディレクターは内容の精査や行間を埋める作業に集中できます。
まとめ
AIは思考を加速させるパートナー
今回ご紹介したプロンプトは、あくまで一例です。重要なのは、「AIに何をさせたいか」を明確に指示(プロンプト)するスキルです。
要件定義は、クライアントのビジネスを深く理解し、成功に導くための設計図を描くクリエイティブな仕事です。生成AIを「単なる作業代行ツール」ではなく、「思考を加速させるパートナー」として活用することで、Webディレクターはより戦略的で付加価値の高い業務に時間を使えるようになります。
ぜひ、明日からのプロジェクトで、これらのプロンプトを試してみてください。きっと、あなたの仕事の進め方が大きく変わるはずです。
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